2016年 11月 02日
佐保会兵庫読書会 |
第18回佐保会兵庫読書会を9月29日(木)クリスタルタワーにて、
午後1−4時開催。参加者は11名
今回は、島田裕己著「もう親を捨てるしかない」幻冬舎新書または、五木寛之著「玄冬の門」ベスト新書のどちらかを読んできて参加者が感想を述べた。
介護殺人など近年親への殺人事件が増加している。なぜこのような事になったのか、外国の場合と比べ日本特有の事情を論じている。欧米と比較して、親離れ子離れが出来ていない精神的弱さ、また子が親を頼らざるを得ない経済事情。さらに日本人特有の
「人に迷惑をかけたくない」「子が親を見るのは当たりまえ」など ”世間の目” があり、子が精神的に追い詰められる。日本人の高齢者には、”ねたきり” が多い。これらが昨今の事件の背景にあり今後いずれも深刻さが増す問題である。何よりも親も子も一人で生きていくという自立心を持たなくてはならないという事に加えて、経済的またセフテイネットなどの環境整備が必要であると著者は指摘する。 参加者の皆さんからは、
自分の親についてや自身の現在の立場を話され、自立しておられる様子がうかがえたが、今後高齢化が深刻さを増す中で人生の終末をどうするかという難しい問題が話し合われた。人の生まれは自身の意思ではないが、死は選択でき、それについての法的整備も含めて今後考慮されても良い問題ではないか、などの話が出た。考える事を避けたいが、近い問題として念頭において生きていく事が重要であると思われた。
次回佐保会兵庫読書会のご案内(無料)
日時:平成28年12月22日(木)午後1−4時
場所:JR神戸駅前、クリスタルタワー。5階、ブース、5
合評する本:磯田道史著 「天災から日本史を読みなおす、先人に学ぶ防災」中公新書
佐保会兵庫県支部の皆様、昨今、地震、津波、火山噴火、異常気象など自然災害が多いなか、どのような心がまえが必要なのか、一緒におしゃべりを楽しみませんか。お待ちしております。 長田久美子(S39年植物卒)
by ku-nagata
| 2016-11-02 16:16